静岡地域教化センター

【はじめに】

岡崎教区においては2007年度初めに、今まで長年蓄積されてきた課題を整理し、教区の将来的展望に立って取り組むべき事柄を下記の5つに集約し、「岡崎教区宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌事業総計画基本方針」を策定した。

①問題点・課題が共有できうる範囲で事業を決定し、協働する体制をつくる。

②法事を行事から仏事へ変革できるように、新たな教化体系を打ち立てる。

③宗祖としての親鶯聖人を顕彰し、教団の歩みを検証する。

④多種多様な情報伝達手段を構築することをもって、門徒まで情報の伝達・公開を可能にする。

⑤一人ひとりが御遠忌事業に参画し、もって宗門運営への理解を深め、併せてその責任を持つ。

現在、この基本方針に基づき、岡崎教区宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌委員会仏事回復グループ(教区教化委員会)(以下「仏事回復グループ」と言う)が中心となり、新たな教区教化体制の構築に取り組んでいる。

特に2009年度は、「岡崎教区宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌事業概要」にもあるように、新たな教区教化体制の具体的な組織(案)を提示するため、仏事回復グループ内に「中央教化センター作業部会(ワーキングチーム)」(以下「ワーキングチーム」と言う)を設置し、組織(案)を作成すべく、協議を行っている。

このたび、2011年度より、新たな教化体制を始動させるべく、「岡崎教区教化体制における今日までの議論の経過」及び「ワーキングチームでの協議内容」をふまえ、岡崎教区宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌委員会として、『岡崎教区教化センター構想推進基本計画』を策定した。

1【岡崎教区教化体制における今日までの議論の経過について】

岡崎教区教化体制について、近年、具体的な構想が示されたのは、『岡崎教区21世紀プラン中間報告』(2001年教区会通常会・教区門徒会通常会へ提出・2001年9月~11月『教区通信』掲載/以下『2 世紀プラン』と言う)である。このプランは、岡崎教区の独自性に立脚した教区将来像の構築をめざし、「岡崎教区蓮如上人五百回御遠忌事業の総括」、「別院振興審談会中間報告」、「財政システム再構築に関する確認害」を基本として、当面する課題を荷負うに必要な事項を調査・審議するために発足した「岡崎教区21世紀プラン作成委員会」(1999年12月22日第1回会議)において協議検討され、その結果を『21世紀プラン』としてまとめたものである。

この『21世紀プラン』では、教区内6ヶ所(教区内4別院、三河別院挙母支院、碧海教会)に地域教化センターを、岡崎教区会館に中央教化センターを設置し、地域教化センターでは、各地域の風土に根ざした教化事業を展開し、また、中央教化センターでは各地域教化センター間の連絡調整と全教区的事業の推進を主眼において活動を行い、地域教化センターと中央教化センターが互いに連動する教化体制を構築して、教区内のさらなる教化事業の活性化をはかることが示された。

【詳細については関連資料1 頁~ 9 頁「岡崎教区2 1 世紀プラン中間報告」参照】

この『21世紀プラン』が示されて以降、教区教化委員会では、一部の教区教化事業(公開講演会等)について地域開催を実施しつつ、過去3ヵ年では、下記の取り組みが行われた。

 

2006年度

地域教化センターのモデルとして赤羽別院に崇敬区域(第8組~第14組の7ヶ組)を対象に「赤羽地域教化センター」(「赤羽地域教化センター規程」2007年6月1日施行)が設置された。

2007年度

教区内を5地域に分け、「地域会議」を開催し、集約された意見をもとに宗祖御遠忌お待ち受け後期3ヵ年の『岡崎教区 教区運動方針』(2008年5月21日策定/以下『教区運動方針』と言う)が策定された。この中では近年における岡崎教区真宗同朋会運動の歩みの中で明らかになった問題点として「寺と門徒との関係の形骸化、寺と教区との教化活動における関係の希薄化」が指摘され、今後「日ごろ各寺において仏法を求めている方々の願いに応えるべく、教区教化事業のあり方を検討する。そして、教区一律での実施から地域が求める、また、地域の必要性に応えるべく共同教化が指向できる新たな教化体制を作って」いくことが確認された。

2008年度

教区内各地域において実施する事業を「地域教化事業」として位置付け、教区教化委員が部門の枠を越えて「地域ごとの教区教化委員会議」を開催し、事業展開を図った。